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ドルビーアトモス(Dolby Atmos)などの「空間オーディオ」は、立体感のあるリアルな音響を楽しめる技術です。映画やゲームなどはもちろん、音楽配信サブスクでも利用できます。
音質にこだわるなら、空間オーディオに対応しているサブスクを選びたいところです。この記事では、音楽配信サブスクで空間オーディオを楽しむ方法と、対応している音楽サブスク一覧を紹介します。
ドルビーアトモスとは?よくある疑問
そもそもドルビーアトモス(Dolby Atmos)とはどのような音響技術なのでしょうか。利用するにはどんな機材が必要なのでしょうか。まずはドルビーアトモスの基本について、よくある疑問点を解説します。
普通の音源と何が違う?
ステレオなど普通の音源とドルビーアトモスとの違いは、音の立体感です。
「右から音がする」とか「前から音がする」など前後左右の平面的な違いを演出するだけなら、ステレオなどの普通の音源でも可能です。一方のドルビーアトモスでは、「上から音がする」など、3次元のいろいろな方向から音が来る感じを味わえます。
音楽だけでなく映画などの映像作品でも採用されており、動画配信のサブスクでも利用できる音響技術です。
「ロスレス」「ハイレゾ」との違いは?
高音質な音源についての話題で登場するキーワードとして、他に「ロスレス」「ハイレゾ」があります。
ロスレスとは「元に戻せる形式の圧縮データ」のことです。一般的な音楽形式の「MP3」や「AAC」などは、元々の音楽データを圧縮していますが、それを元に戻して再生することができません。一方のロスレスなら、圧縮前の状態に戻すことができるので、「本来の音」を再生できるわけです。
そしてハイレゾとは「CDよりも高音質な音源」のこと。音楽を作る時点で「サンプリングレート」と呼ばれる録音レベルが高く、CDよりも高音質なデータとして作成された音楽データのことです。
ロスレスやハイレゾ対応の音楽サブスクについて詳しくは以下の記事を参照してください。
音楽サブスクは音質に違いがある?ハイレゾ対応の高音質サブスクとは
「空間オーディオ」との違いは?
空間オーディオとドルビーアトモスは基本的に同じものを指しますが、空間オーディオの方が意味の広い言葉です。
ドルビーアトモスはドルビー社の商標ですが、空間オーディオは音を立体的に再現する技術全般を指す言葉で、ドルビー社以外の技術も含まれます。例えばソニーの「360 Reality Audio」も、空間オーディオの一種です。
ちなみに空間オーディオの別の言い方として「立体音響」という言葉もありますが、意味は同じです。
必要な機材・再生環境は?
ドルビーアトモスで音楽を聴くには、以下の3つが必要です。
- ドルビーアトモス音源
- ドルビーアトモスを再生できる端末
- 推奨ヘッドフォン・イヤフォン
大前提は「音源」です。つまり「ドルビーアトモスで録音された曲」じゃないとダメということ。
次に「端末」ですが、例えばiPhone11、12、13などでOK。Androidも多くの機種が対応しています。PCでも設定などに気を付ければ再生可能です。
ヘッドフォン・イヤフォンについては、普通のモデルでOKの場合がありますが、できればドルビーアトモス対応のモデルを選びたいところです。
ドルビーアトモスで音楽を聴くために必要な機材・環境について、詳しくはこちら
音楽配信のサブスクでも聞ける?
ドルビーアトモスは、音楽サブスクでも利用できます。
2022年現在ではまだドルビーアトモス対応の音楽サブスクは少ないですが、ゼロではありません。
ただし全曲対応ではなく、ドルビーアトモス対応の曲とそうでない曲があるので、利用するには対応曲を探す必要があります。
ドルビーアトモス対応の音楽サブスク一覧はこちら。
音楽配信サブスクでドルビーアトモス音源を聞く方法・必要な機材
必要な機材と環境は以下の3つです。
- ドルビーアトモス対応の音源
- ドルビーアトモスを再生できるデバイス
- ドルビーアトモス対応のイヤフォン・ヘッドフォン
ドルビーアトモス対応の音源
まずは音源(楽曲データ)そのものがドルビーアトモスに対応している必要があります。
対応する音源を見つけるには、ドルビーアトモスの曲を配信している音楽サブスクを利用すればOKです。ドルビーアトモスの曲を配信している音楽サブスク一覧はこちら。
ただし全曲がドルビーアトモスに対応しているとは限らないため、どの曲が対応しているのかを確認する必要があります。例えば Amazon Music なら、「Best of 空間オーディオ」というプレイリストにアクセスすると、ドルビーアトモス対応の主な楽曲が見つかります。
ドルビーアトモスを再生できるデバイス
スマートフォンや PC などの再生機器もドルビーアトモスに対応していないと、正しく再生できません。
今では iPhone や Android の多くの機種が対応していますが、非対応の機種もあります。例えばiPhoneの場合「iPhone 7 以降」が対応しています。
参照:AirPods や Beats で空間オーディオを体験する – Apple サポート(日本)
Androidの対応機種については、公式ではありませんが以下のサイトに一覧でまとめられています。購入を検討される際は、必ず公式サイトなどを見て「ドルビーアトモス対応」などの表示があることを確認してください。
参照:Dolby Atmos / Dolby Audio 対応 Android 端末一覧 – idomizu theatre
ドルビーアトモス対応のイヤフォン・ヘッドフォン・スピーカー
普通のイヤフォン・ヘッドフォンでも、ドルビーアトモスを再生できることがありますが、基本的には「ドルビーアトモス対応」のモデルを用意します。
例えばAppleの「AirPods Pro」や「AirPods(第3世代)」などです。
スマホ・タブレットの本体スピーカーや、部屋に設置するタイプのスピーカーでも楽しめますが、こちらも「ドルビーアトモス対応」の機種を用意する必要があります。
例えばタブレットなら「iPad 第6世代以降」や「iPad Air 第3世代以降」などが対応しています。部屋に設置するタイプなら「サウンドバー」と呼ばれる横長のスピーカーなどです。
参照:AirPods や Beats で空間オーディオを体験する – Apple サポート(日本)
ドルビーアトモス対応の音楽配信サブスク一覧
ドルビーアトモスの曲を配信している音楽サブスクは限られますが、以下の3つがあります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
Amazon Music
月額料金(税込) | 980円 |
空間オーディオ形式 | Dolby Atmos、360 Reality Audio |
無料プラン | 〇 |
Amazon Musicでは、月額980円(税込)の標準プラン「Amazon Music Unlimited」で空間オーディオを利用できます。高音質な「ハイレゾ」や「ロスレス」にも対応していて、音質にこだわる人に適した音楽サブスクです。
無料の「Amazon Music Free」というプランもありますが、空間オーディオは視聴不可で、基本的に「シャッフル再生しかできない」という制限があります。
月額500円(税込)の Amazonプライム会員になっていると利用できる「Amazonミュージックプライム」というプランもありますが、こちらも空間オーディオは視聴できません。
参照:Amazon Musicの各種会員登録プランの違い – Amazonカスタマーサービス
Apple Music
月額料金(税込) | 980円 |
空間オーディオ形式 | Dolby Atmos |
無料プラン | × |
Apple Musicでも、標準的な「個人」プランでドルビーアトモスの曲を利用できます。こちらも「ハイレゾ」と「ロスレス」対応です。
こちらは無料プランはなく、格安プランとして月額480円(税込)の「Voice」プランがありますが、空間オーディオ非対応。
月額580円(税込)の「学生」プランは空間オーディオOKです。ただしここでいう「学生」とは、大学・高等専門学校・専門学校生のことなので、高校・中学生は利用できません。
まとめ
ドルビーアトモスなどの空間オーディオが利用できるサブスクは、今のところ Amazon や Apple などの主要な音楽サブスクだけです。
空間オーディオ対応の音楽サブスクは、ロスレスやハイレゾにも対応しているので、音質にこだわる人にぴったりでしょう。
ドルビーアトモス音源を再生するのに特別な機材は必要なく、普通に「iPhone 7 以降」を持っているなら、あとは「AirPods(第3世代)」などの対応イヤホンさえあればOK。
ドルビーアトモスが聞けるようにしておけば、動画サブスクやゲームも、空間オーディオで楽しむことができます。