音楽サブスクは音質に違いがある?ハイレゾ対応の高音質サブスクとは

音楽サブスクを始めるかどうかを検討するうえで、「音質はどうなのか」という点が気になるところです。サブスクによって、音質に違いはあるのでしょうか?高音質な、ハイレゾ・ロスレス対応のサブスクについて紹介します。

音楽サブスクの音質はどの程度?

「音楽サブスクは音質が悪い」という意見を持つ人もいます。実際のところはどうなのでしょうか。

ほとんどは「MP3」か「AAC」で配信

音楽サブスクは通常、「MP3」や「AAC」という、CDよりも圧縮されたデータ形式で音楽を配信しています。

音質をあまり損なわないようにしながら圧縮することで、データ容量が少なくなり、音楽のネット配信がスムーズに、快適になるのがメリット。

音質を決める一つの基準である「ビットレート」で見ると、MP3は「320kbps」、AACは「256kbps」です。数値が高いほど高音質になるのが基本ですが、実際の音質については、MP3とAACに大きな違いはないとされています。

ちなみにCDのビットレートは「1411kbps」です。

非圧縮で聴ける「ロスレス」対応のサブスクもある

圧縮されない状態で聴ける「ロスレス」という方式に対応しているサブスクもあります。

実際には圧縮した状態で通信してから、再生するときに「圧縮前の状態に戻して」聴けるということです。ある程度データの通信量を抑えながら、高音質で聴くことができます。

このように元に戻せる圧縮形式を「可逆圧縮」もしくは「ロスレス圧縮」と言います。一方「MP3」や「AAC」のように、元に戻せない圧縮形式は「非可逆圧縮」もしくは「ロッシー圧縮」と呼ぶわけです。

ロスレスのデータ形式はいくつかありますが「FLAC」というデータ形式が主流です。Apple系は「ALAC」(Apple Lossless)が使用されます。

圧縮されていない状態で再生できるので、CDと同レベル、もしくはそれ以上の音質で聴けるわけです。

CDを超える「ハイレゾ」対応のサブスクもある

そもそも「CDの音質が最高レベル」というわけではありません。CDを超える「ハイレゾ」という音源があります。

ハイレゾとはデータ形式のことではなく、元々の録音レベルを示す「サンプリングレート」が、CDよりも高い音源のことです。サンプリングレートが高いほど、元々の音を忠実に録音しているとされます。

CD自体、データ容量に限界があり、あまりに音質を高くすると入りきらなくなってしまいます。そのため、CDの音質についても、ある程度の妥協をする必要ありました。

ネット配信の時代になって、さらに質の高い音源が利用しやすくなったわけですね。

高音質な音楽サブスク一覧

では具体的に、高音質な音楽サブスクはどこなのでしょうか。ロスレス形式や、ハイレゾ音源に対応している3つのサブスクを紹介します。

音質が選べる「Amazon Music」

  • 月額料金:1,980円(税込)
  • ハイレゾ:あり
  • 曲数:6,500万曲以上

Amazon Music には幾つかのプランがあり、「Amazon Music HD」という高音質プランがあります。

曲によって音質が異なり、CD音質と同等の「HD」と、ハイレゾの「ULTRA HD」の2つがありますが、両方とも同じプランで利用できます。いずれにしても、元々の音源の質が、圧縮によって損なわれないロスレス再生で、そのまま聴けるというわけです。

ちなみに、標準的な音質のプラン「Amazon Music Unlimited」なら月額980円(税込)、曲の数が少ない格安プラン「Prime Music」なら月額500円(税込)で利用できます。

つまり安いプランからでも始められるので、音楽サブスクが初めてという人は、標準音質のプランから始めてみてもいいでしょう。プランを変えたときに音質の違いが比較できて、面白いかもしれません。

高音質に特化「mora qualitas」

  • 月額料金:2,178円(税込)
  • ハイレゾ:あり
  • 曲数:約500万曲(2019年12月時点のデータ)

mora qualitas(モーラ クオリタス)は、ソニーの運営する音楽配信サービス「mora」のサブスクです。

曲数については、2019年12月の公式ニュースで「約500万曲」と記載されて以来、非公開なので、およその目安としてください。2019年11月に始まったばかりの新しいサービスなので、これからどんどん曲数が増えていくと思われます。

低音質プランは2020年9月現在、用意されていません。高音質専門のサブスクというわけです。

洋楽が中心「Deezer HiFi」

  • 月額料金:1,470円(税込)
  • ハイレゾ:あり
  • 曲数:5600万曲以上(ロスレス対応は数百万曲)

Deezer HiFi(ディーザー ハイファイ)は、フランス発祥の音楽サブスクです。2017年に日本にも上陸しました。邦楽は少ないものの、洋楽が豊富に配信されています。

ちなみに「HiFi」とは「High Fidelity=高再現性」を意味する言葉で、単に高音質であることを大まかに示す用語です。音楽の「データ形式」を示す技術的な言葉ではありません。

ロスレス再生に対応していますが、全ての曲が対応しているのではなく、5600万曲以上のうち「数百万曲」だけです。

サブスクではない高音質な音楽配信サービス

次に、サブスクではなく1曲ずつ「購入」という形で、ハイレゾ音源を配信しているサービスを紹介します。サブスクだと、曲のデータが「自分のものにならない」というデメリットがありますが、購入なら「CDよりも高音質なデータを所有できる」のがメリットです。

e-onkyo music

e-onkyo music は、音響機器などで知られる「ONKYOグループ」の音楽配信サービス。ハイレゾ音源を、サブスクではなく「購入」という形で配信しています。

お気に入りの曲を、「CDよりも高音質で」購入したい場合にぴったりのサービスですね。

国内企業のサービスなので、邦画が豊富にラインナップされています。

高音質サブスクに必要な機器は?

ロスレスやハイレゾの高音質な音楽を再生するには、どのような機器や設定が必要なのでしょうか。

ほとんどのAndroid・iPhoneは対応している

ロスレス再生については、古いOSだとダメな場合がありますが、最新OSの入ったAndroid・iPhoneなら、基本的に対応可能です。

iPhoneはアップルの公式サイト、Androidは、その機種のメーカーやスマホ会社の公式サイトなどを確認してみましょう。

ロスレス対応かどうかは、「FLAC」などのデータ形式を扱えるかどうかで確認できますが、記載が無くても、再生できることが多いです。

ハイレゾについては、「ハイレゾ対応」「ハイレゾ:〇」などの記載があるかどうかで確認できます。

ほとんどのイヤホン/スピーカーは対応できる

ロスレス形式を再生できるかどうかは、プレーヤーの問題なので、イヤホン/スピーカーは関係ありません。問題は「ハイレゾ対応かどうか」です。

スマホなどの再生機器がハイレゾの音源を再生できても、「ハイレゾ対応」のスピーカーやイヤホンでなければ、せっかくの音質が損なわれてしまいます。

「CD音質」レベルなら問題ありませんが、CD音質以上のハイレゾ音源を再生する場合には、「ハイレゾ対応」のスピーカー/イヤホンが必要です。

ちなみに、前述のとおり高音質サブスクの全曲がハイレゾではなく、CD音質レベルの曲も多くありますが、ハイレゾの曲を再生する場合には注意しましょう。

ハイレゾ対応かどうかは、「Hi-Res AUDIO」という金色のマークが記載されているかどうか、ネット通販の商品説明に「ハイレゾ対応」と記載があるかどうかなどで確認できます。

ほとんどのWindows/Macは対応できる

パソコンについても、古いOSだとできない場合がありますが、最新OSの入ったWindows/Macなら対応できます。

ロスレス形式の音楽データは、問題なく扱える場合がほとんどです。

ハイレゾ音源の再生については、設定の変更が必要になる場合があり、外付けの「USB DAC」という装置が必要になることもあります。

ハイレゾまではいかなくても「CD音質で十分」という場合には、設定や外付け装置を気にする必要はないでしょう。